畳 製 作
現在の畳製作
今日、多くの畳店で大型機械による畳の製造作業が主流になっています。
その理由は色々あると思いますが、主として下記のようなことが導入のきっかけと推測します。
- 高度成長期の需要に対応するため。
- 職人の高齢化と人手不足に伴い、軽い素材である建材畳床(機械製造用)を選択。
- 地方では広い敷地で、全自動の製造ラインの導入が容易。
- 省力化、効率化できるので低価格が実現
- 建築費の低コスト化の進行。
なぜ今、手縫い?
「均一ではない部屋に、手作りの素材の良さを引き出し、長期にわたり型崩れしにくい畳を、自動化された機械では作れない!」と思うから手縫いなのです。
- 畳を納める部屋は、一見すると単純に正方形や長方形に見えますが、実際には柱が曲がっていたり、寄木が曲がっていたり、深かったり、浅かったり…。一つとして同じ部屋はありません。
- 畳は稲わらを圧縮して作られた畳床と、イ草を織った畳表からなり、どちらも手作りの微妙な誤差(ムラ)があります。そこに、工業製品には無い天然素材の味があり、それを一針一針時間をかけて丹念に縫うことによって十分引き出すことが出来るのです。
- 一工程のみ小型縫着機を使用しますが、特に上質な畳表は全て手縫いで作業します。